美術のわからない私がマグリット展を楽しめた3つの理由
国立新美術館で開催中のマグリット展行きました。
もともと美術に疎く、美術館に行く意味があまり理解できなかった私ですが、
意外にも、非常に楽しめた展覧会でした。
そこで、今回は美術に疎い方でも、楽しめた理由について、書きました。
1)生で見ないとわからない表現がある
マグリットといえば、急に岩が出てきたり、魚が立っていたり、顔が覆われていたり、
私たちの思考や行動を規定する要素が何の説明もなく取り払われており、一度見たら忘れられない魅力に満ちています。(HPより)
その中でも、マグリットの印象的な作品がこんな作品
切って貼ってるのかなあ・・・と思ったら、ちゃんと綺麗に描いてありました。
こちらの作品は、人が楽譜に。
こんな細かいのも描いたの!?と思ったら、これは本物の楽譜を貼り付けてありました。
これは、直接見ないとわからなかた発見です。
2)独特の視点で哲学的に考えさせられる
「傑作あるいは地平線の神秘」というこの作品。
"ひとりの男が月について考えるとき彼は月についての考えもち、月は彼のものになる。つまり唯一の月は分割できる。世界は単一でありながら分割できるのだ。"
う~ん。と思わず唸ってしまう哲学的な考えに基づいた作品。
哲学って難しくてよくわからないのですが、
この、人が見ているものと自分が見ているものは違うかもしれない的なことは
なんとなく頭の端っこに入れて人間生活を送らなければなあ。。。と思った次第です。
3)ビジネスに活かせる(?)発想のヒント
こちら、「ヘーゲルの休日」という作品。
水を受け入れるコップと、水を受け入れない(はじくための)傘。
これを同時に表現することは、私としては衝撃でした。
話は大きく変わりますが、よく経営者の方が独自のビジネスモデルを話すとき、
「逆転の発想をしたんです」みたいなことを話すことがありますが、
上と下、強い弱い、みたいな感じで、逆がわかりやすいものってそうそうないですよね。
特にビジネスモデルの逆って・・・!?
逆にした時の真ん中の対象軸は何なのか?ここから考えなければいけない。
このへんのセンスを持った人になりたいなあっていつも思っています。
「コップ」の反対を「傘」としたマグリット。
ガラスのコップの反対なら、
お皿(液体入れるものと液体は入らないもの)とか
紙コップ(割れるものと割れないもの)とか
普通だったら同じカテゴリー(食器)の中で対象を探してしまいそうなのに、
まさかの傘を持ってくるあたり。
ここが私にとっては衝撃ポイントでした。
マニアックすぎて、共感してくださる人はあまりいないかもしれませんが。笑
以上、直接見ることによる発見、
普段自分が考えていることに紐づけてみるという観方で
美術がわからなくても、楽しめるマグリット展でした。
実際は上記の他にもっともっと考えさせてくれる作品が多くあるので、
GWお暇な方は是非、行ってみてください!
0コメント